関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: P-001
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短期集中介護予防教室参加者における体力の年次変化
石坂 裕子
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抄録

【目的】我々は群馬県みなかみ町における短期集中介護予防教室(以下教室)に携わっている.教室は1クール3 ヶ月,年2ないし3クール開催しているが,限りある参加枠を有効に活用するため参加者には年1クールの参加を検討している.今回,教室運営のための基礎資料として,継続参加者の体力テスト結果を元に年1クール参加を仮定した場合の体力の変化を分析した.

【方法】2016年〜2018年の教室への継続参加者で,年1 クールの参加となった期間を有する16名について,教室に参加しなかった期間を挟む2クールにおける体力の変化を分析した.体力テスト項目は握力,30秒椅子立ち上がりテスト(以下CS30),Functional Reach Test(以下FRT),5m歩行時間(以下5m歩行),Timed Up & Go test(以下TUG),Life-space Assessment(以下LSA)の6項目とした.2クールの計4回のテスト結果について反復測定分散分析後,多重比較検定(Shaffer法)にて比較検討を行なった.

【倫理的配慮】本研究の測定データは個人情報に配慮し,連結可能匿名化され,対象者には事前に調査の説明と同意を得た.

【結果】分散分析の結果,CS30,5m歩行,TUGにおいて有意性が認められた(全てp<0.05).多重比較検定によりCS30は1クール目終了期16.8±3.7回および2クール目終了期15.4±4.8回と比較し2クール目開始期13.3±5.3 回において有意に低値を示した(共にp<0.05).5m歩行,TUGでは有意差を認めなかった.

【考察】短期集中介護予防教室に年1クール,3 ヶ月参加するだけでは下肢筋力は維持されないことが示された.教室参加後のフォローアップ方法について検討する必要性が示された.

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© 2019 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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