ファルマシア
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セミナー
幹細胞を用いた脳内免疫の制御
アルツハイマー病治療法開発へのアプローチ
高田 和幸
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2019 年 55 巻 9 号 p. 854-858

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抄録

脳内(実質)で免疫を司る唯一の細胞であるミクログリアについて,近年その発生起源や新機能が次々と見つかり,ミクログリアは脳の発生や機能さらには恒常性維持に不可欠な細胞として,その存在意義が見直されている.脳疾患治療の開発に向けた標的細胞としても,ミクログリアはますます注目されている.超高齢化社会を迎えて社会問題に発展しているアルツハイマー病(Alzheimerʼs disease: AD)も例外ではなく,古くからその病態生理へのミクログリアの関与が示唆されており,ミクログリアの機能制御を介した新たな治療法の開発が期待されている.
本稿では,近年解明されたミクログリアの新たな生態や機能,ADとの関わりとともに,我々の取り組む幹細胞由来のミクログリア様細胞を用いたADに対する細胞治療の開発アプローチを紹介したい.

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© 2019 The Pharmaceutical Society of Japan
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