鹿児島湾若尊火口では、ここ数年の航海調査により、North Site、South Siteと呼ばれる地点において海底からのゆるやかな熱水湧出が確認されていたが、2007年6月の潜航調査で熱水チムニーを伴う活発な熱水噴出域(高温噴出孔域)が発見された。本講演では、上記の3つの熱水域(North Site、South Site、高温噴出孔域)においてピストンコアにより採取された堆積物試料(最大深度約4m)をXRDにより解析して、見出された変質鉱物について報告する。また、間隙水の化学組成(前藤ほか、本年会)と合わせて議論することで堆積層内の熱水変質反応について考察する。