液相法を用いてSn2+を発光中心とするアモルファス薄膜の作製を検討した。SnO-ZnO-P2O5系、SnO-ZnO-B2O3系、SnO-ZnO-SiO2系の3つの系において薄膜試料の作製を試みた結果、リン酸系のみにおいて薄膜の調製に成功した。原料としてSnCl2、ZnCl2、H3PO4を用いて得られた薄膜試料は紫外光励起により青白色発光を示した。400℃で10分熱処理したリン酸系薄膜試料の蛍光・蛍光励起スペクトルにおいて、励起波長は250nm付近、発光波長は464nmの位置にピーク位置を有しており、溶融法により作製されたSnO-ZnO-P2O5系バルク体のものよりも励起波長は短波長側、発光波長は長波長側に位置していた。