主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
瓦やレンガなど窯業建材の耐寒性は、その吸水率を低く抑えることで確保されている。しかしながら、ヒートアイランド対策などのため近年では十分な保水能力を兼ね備えることが要求されてきた。この相反する特性を両立するため、著者らは建材内部構造に水の凍結膨張を許容できる空間の導入を提案している。本研究では、建材中に吸水された水の挙動について詳細な検討を行うことを目的として、導入した空孔サイズや空孔量による耐寒性への影響を調査した。その結果、耐寒性を向上させるには適切なサイズの空孔導入が重要であることを明らかにした。