X線回折実験による石質隕石の構成鉱物のモード測定や構成鉱物の同定(例えば、Dunn et al., 2010; Howard et al., 2010)や含水珪酸塩を含む炭素質コンドライトの分類 (例えば、Howard et al., 2015)が報告されている。X線回折装置を用いた石質隕石全般に対して実用的な分類法に視点をあてた研究はこれまで十分でない。本研究では、X線回折装置のみで石質隕石の分類を調べた。これは、分類の定量化や微小試料などに適用の可能性がある。
普通コンドライトの化学グループ(H, L, LL)の区別がかんらん石組成よりできる。輝石相の判別および斜長石の有無により非平衡(岩石学的タイプ3,4)と平衡(5,6)の区別が可能である。