日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
アナフィラキシーを呈した小児即時型食物アレルギーの年齢と原因食物に関する検討
國吉 保孝加村 梓安田 すみ江田代 実
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2015 年 38 巻 2 号 p. 116-120

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抄録

目的 : アナフィラキシーを呈した即時型食物アレルギーの小児例について, 年齢・原因食物別の内訳と臨床像を把握する.
方法 : 2008年1月~2013年12月までの6年間に, 当院救急外来を受診した15歳以下のアナフィラキシーを呈した即時型食物アレルギー49例について, 診療録より後方視的に検討した.
結果 : 原因食物の内訳は, 魚卵 (9例) , 鶏卵 (8例) , ソバ (8例) が三大原因であった. このうち, 0歳は鶏卵58% (7/12) , 1~6歳は魚卵31% (5/16) , 7歳以上はソバ38% (8/21) がそれぞれ最多であった. アドレナリン筋肉内投与が実施されたのが12例で, 内訳はソバ4例, 鶏卵3例で, 魚卵は1例のみであった.
結論 : アナフィラキシーを呈した即時型食物アレルギーの小児例の原因食物は, 年代によって傾向が異なり, 年齢を考慮した啓蒙が必要と考えられた. 他の報告と比較して魚卵の頻度が高く, 地域の食習慣による影響が示唆された.

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© 2015 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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