日本機械学会論文集 A編
Online ISSN : 1884-8338
Print ISSN : 0387-5008
疲労限度の応力を繰り返す際の微視的き裂の挙動に及ぼす過大応力の影響 : S10Cの焼なまし材の回転曲げ
西谷 弘信中村 久千
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 48 巻 432 号 p. 990-999

詳細
抄録

低炭素鋼に疲労限度の応力σwを繰返す際,過大応力σ0S(≅1.5σw)がどのような影響を与えるかについて検討した.主な結果は以下のとおりである.(1)107ごとに少数回のσ0Sを繰返せば,き裂は伝ぱ停留を繰返し,累積繰返し数比Σ(n/N)が2×10-5で破断する例もみられた.これは主に開口比の変化に起因している.(2)Σ(n/N)の値は最初のσwによって生じた微視的停留き裂の寸法に大きく依存している.

著者関連情報
© 社団法人日本機械学会
前の記事 次の記事
feedback
Top