電場における粉体層付着力の理論的および実験的検討を行った. 供試粉体としてタルク, 軽微性炭酸カルシウムを使用し, 篠原らの考案した引張破断試験装置を改良することにより, 電圧印加時の粉体層の付着力を測定した. その結果, 電場において付着力は, 印加電界強度の 2 乗に比例するという均一完全絶縁体の場合と異なり, ほぼ 1 乗に比例して増大することおよび粉体層の空隙率に著しく依存することが実験的に確認された. 一方, McLean の解析モデルを基に粉体層空隙率を考慮したモデルを提出した. そしてモデルの解析結果は実験結果と良好な一致を見た.