2008 年 34 巻 1 号 p. 156-160
木質バイオマスを大量かつ効率的に微粉砕可能な装置の開発を目的とし,連続式振動ミルの改良および粉砕プロセスの最適化を行った.従来,材料の微粉砕に利用されてきた振動ミルに粉砕原料制御用堰を設置,また閉回路粉砕プロセスを構築することにより木質バイオマスの微粉砕プロセスを改良し,改良型の連続式振動ミルによる木質バイマスの粉砕性について評価を行った.堰の設置や閉回路プロセスの構築により,粉砕原料である木質チップの滞留時間(粉砕時間)および原料投入量の改善が可能となり,粉砕収率の向上,粉砕木粉製品生産量の大幅増加,木質バイオマスの粉砕に要するエネルギーの大幅削減が可能となった.