1989 年 15 巻 2 号 p. 226-230
変圧式アキュムレータは蒸気の負荷変動に応じて対応できるため熱エネルギー貯蔵体として近年ますます盛んに使用されている.現在一般的に使用されている変圧式アキュムレータの容量計算法は飽和水の自己蒸発量の計算に基づいて作られた線図から求める方法である.この方法は初圧, 終圧および初期蒸気部容積が任意に与えられた場合, 特に初期蒸気部容積が異なった場合に対する容量計算のためには補正が必要であり, またその補正は複雑であった.
本法はエネルギの基礎式を積分することによって得られる関数を用いて正確に, しかも補正の必要もなく容易に変圧式アキュムレータの容量計算ができる方法であるので, 実用的な面から広く利用できるように計算図表による方法を提案する.