清浄濾布と払い落とし後の濾布を用い, 流動性の異なる4種の粉塵について集塵実験を行い, 気流の透過係数と濾布通過粉塵量に及ぼす試料の流動性および払い落とし方法の影響について検討した結果, 粉塵の流動性の大小により, 捕集機構が異なることが明らかにされた.すなわち, 流動性の悪い粉塵は濾布表面で捕捉され, 濾布内へはいり込む粒子はごくわずかである.したがって, 払い落とし後の濾布で再び集塵しても清浄濾布と似た特性を示す.一方, 流動性の良い粉塵は粒子の一部が濾布内にはいり込む.この場合は粉塵を払い落としても濾布内に粒子が残留するため, 払い落とし後の濾布の気流透過係数と濾布通過粉塵量は清浄濾布のそれらとは異なり払い落とし方法, 残留粉塵量などの影響を強く受ける.