工業化学雑誌
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イオン交換分離と紫外吸光光度法によるメラミン,アンメリン,アンメリドおよびシアヌル酸の定量
滝本 雅祥
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1961 年 64 巻 7 号 p. 1234-1238

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抄録

メラミンの加水分解により生成されるアンメリン,アンメリド,シアヌル酸とメラミンの分離定量について検討した。s-トリアジン環を有するこれらの物質は水に難溶性であり,また適当な発色剤がないため,比色分析が出来ないが,紫外領域に強い吸収を有し,ベールの法則に従うのでこれを利用して定量することができる。
先ずこれらの物質の分離については, これらがすべてアミノ基または水酸基を有している塩基性, ないし酸性物質であるので,イオン交換クロマトグラフィーによる分離が可能と考え,アンバーライトIR-120を用いて樹脂に吸着したアンメリド,アンメリン,メラミンをそれぞれ0.05N~0,5N-および2N-塩酸で完全に分離させた。メラミンが非常に多量に存在する場合には,この分離法では容易でないので,滅圧昇華法(300℃,5mmHg,1時間)でメラミンを除去したが,シアヌル酸もメラミン同様完全に昇華することを知った。残留したアンメリン,アンメリドを更に簡易に定量するため,混合物のまま波長の2点における吸光度を測定し,方程式より求めた。

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