The Japanese Journal of Antibiotics
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Cephamycin系新抗生物質Cefminoxの小児科領域における臨床的検討
野中 千鶴目黒 英典藤井 良知大成 滋高橋 茂田島 剛
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1985 年 38 巻 3 号 p. 671-677

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抄録

Cefminox (CMNX, MT-141) は明治製菓中央研究所において開発された注射用Cephamycin系新抗生物質で, 化学名, 化学構造式はFig. 1に示すとおりである。本剤は藤井の分類では他のCephamycinと同様に第4群のCePhem系抗生物質 (CEPs) に分類され1), 抗菌範囲やMICはそれらと類似しているが短時間で強い殺菌力を示すのが特徴とされる。その原因は化学構造上7β位の側鎖にペプチドグリカンと直接結合して溶菌に至らしめるD-アミノ酸末端基を有するためとされる。
成人領域における臨床第III相試験はすでに終了し, その安全性と有効性が確認されている2)。我々は小児科領域CMNX研究会の一員として本剤の臨床的検討を行う機会を得たので, その結果についてここに報告する。

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