人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
スーパーマーケットの売上と商品数のベキ的相関
石川 温藤本 祥二水野 貴之渡辺 努
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2016 年 2016 巻 BI-004 号 p. 03-

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抄録

日経スーパーマーケットPOSデータには、日本における約300店舗のスーパーマーケットで、どの商品が、いくつ、いくらで販売されたかの記録が1998年以降1日ごとに記載されている。そのデータベースを用い、我々は、店舗別の売上と商品数には、比例関係ではないベキ的な相関があることを観測した。ある店舗の売上をS、商品数をNと書くと、S=N^αなる関係が成立し、αは約2.2の値を取る。これは、スーパーマーケットのような店舗では、商品数が増えると比例以上に売上が増加することを意味する。また、ベキ指数αは、観測した期間でほとんど変化しなかった。この観測結果は、2004年に経済物理学者であるスタンレーのグループが、企業の生産する商品数と売上に観たベキ的な相関と深く結びついていると考えられる。

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© 2016 著作者
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