地盤工学研究発表会 発表講演集
第38回地盤工学研究発表会
セッションID: 1211
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砂分含有率の変化が圧縮性と透水性に与える影響について
*上野 一彦渡部 要一斎藤 邦夫土田 孝山田 耕一
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キーワード: 粘土, , 透水係数
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抄録

浚渫粘土を母材料とした遮水材料の開発が行われているが,一般に砂分含有量のばらつきが見られる.また,砂分の含有は流動性を高くして施工性を高めると同時に,圧密による体積収縮を小さくするために,積極的に砂分を添加する可能性も考えられる.そこで,砂分含有量が遮水性能に与える影響を明らかにする必要があることから,浚渫粘土に砂を加えた砂分含有量調整土に対して,砂分含有量の変化が圧縮性や遮水性に与える影響について圧密試験を通じて検討を行った.その結果,砂や比較的大きなシルト分が,粘土のマトリックスの中に骨格を形成することなく浮いている程度であれば,砂分含有量の増加は間隙比を小さくして圧密沈下抑制に寄与し,かつ遮水性にはほとんど影響しないことが明らかとなった.なお,実験した材料では,名古屋粘土:新潟砂の比率が10:20で砂が骨格を形成し始めており,このとき粘土分含有量(0.005mm以下)は16%,砂分含有量(0.075mm以上)は70%であった.

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© 2003 地盤工学会
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