共催: 基礎有機化学連合討論会
錯体形成によるデンドリマーのコンフォメーション制御を目的として研究を行った。最初に、剛直な共役鎖と柔軟な分岐鎖を持ち、それぞれの末端にビピリジン骨格を有しているデンドロンを設計、合成した。このデンドロンでは錯体形成により柔軟な分岐鎖を剛直な共役鎖の周りに集めることが可能である。分子の合成は先に報告している雪の結晶型デンドリマーの合成法を応用して行った。すなわち薗頭カップリングにより共役鎖を延長し、鈴木カップリングにより分岐鎖を導入し合成した。合成したデンドロンと2価の鉄錯体を混合することにより錯体を形成させることに成功した。講演では分子の合成と性質について詳細に述べる。