環境情報科学論文集
Vol.33(2019年度 環境情報科学研究発表大会)
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海外の日本庭園に対する違和感にみる日本庭園らしさの認識構造
*劉 銘下村 彰男中村 和彦山本 清龍
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p. 19-24

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抄録

本研究では,海外に整備された日本庭園に対して日本人が抱く違和感の分析を通して,その違和感の要因と「日本庭園らしさ」の認識構造について考察した。その結果,単体要素の素材感や形状が日本庭園らしさの認識に重要であることが明らかになった。コレスポンデンス分析の結果からは,日本庭園らしさの認識の着目点として,《自然物・人工物》《景観特徴・要素特徴》《境界部の明瞭―不明瞭》の3点が見出された。日本庭園の認識に際しては,主要な要素が目につき易く,その形態の伝統性や奥行き,隣接要素との納まりが重要である一方で、色彩やテクスチャーなどの景観要素の周辺とのコントラストにも留意が必要であることが考察された。

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© 2019 (社)環境情報科学センター
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