1996 年 20 巻 9 号 p. 55-60
AC-PDPにおける維持放電では壁電荷が重要な役割を担う。本研究では、書込放電と維持放電の機能が完全に分離したAC/DCハイブリッド型PDPを用い、書込放電による初期壁電荷を定量的に測定するとともに、維持放電発光における発光強度および発光強度ピーク遅延時間について観測した。その結果、初期壁電荷量によって維持放電発光強度の安定性が大きく異なること、またこれが壁電圧変動曲線によって定性的に説明されることが確認できた。これらの測定結果をもとに、維持放電発光立上がりの遅延を含めた安定性を改善する駆動方法を提案する。