マルチメディアとその一環としてのビデオオンデマンド(VOD)は多面的な捉え方をされており、影響範囲は大きいと推測される。しかし、ビデオ情報の流通状況を分析すると、VODの必要性が見えてこない現実が明らかになる。ところが、多くの分野でマルチメディア文化が着実に芽生えつつあること、従来は困難であったVOD即ちマルチメディアのオンデマンド提供がビデオサーバ、ATM交換、光ファイバー伝送と言った技術の進歩により解決されつつあることなどから、明るい展望を持てるとも考えられる。重要なのは、想定サービスについて、利用可能性を示すことである。最後に、これを試みることによりVODの将来を展望する。