2023 年 92 巻 5 号 p. 298-301
現代の工業社会を支えている各種の加工技術の中で,レーザー加工や放電加工などのエネルギー加工は,工具と被加工材とが直接接触しないという点が,特徴的な加工法です.それらの加工現象は,非常に高速で加工時に発光が伴うため,一般には直接的な観察が難しい現象で,その詳細は十分には理解されていません.このような短時間現象の観察では,高速度撮影による可視化は,現象理解において重要な技術です.特に,その時間的変化,ダイナミクスを観察することはキーポイントと言えます.本稿では,高速加工現象の高速度撮影システムの構築において必要な技術を紹介します.