‘ 周年放牧肥育技術’ で飼養した褐毛和種と黒毛和種去勢雄牛(各3 頭)の肉質比較を行い,褐毛和 種については熟成による肉質の変化を調査した.リブロース(胸最長筋)における肉質(破断強度,pH,水分含量, 色調,過酸化物価,大腸菌群数,一般生菌数,遊離アミノ酸含量,タウリンならびにカルノシン含量)を調査した ところ,黒毛和種は褐毛和種に比べて過酸化物価が有意(P < 0.05)に低かった.また,褐毛和種について熟成方 法(冷蔵および氷温熟成)が肉質に及ぼす影響について調査したところ,遊離アミノ酸含量は冷蔵および氷温熟成 後に有意(P < 0.05)に増加したが,カルノシン含量は冷蔵熟成後のみ有意(P < 0.05)に減少した.