一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-037
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ポスター発表 5月27・28日 食物
セルロース複合麺の特性に関する研究(第2報)
吉村 眸竜門 奈央*後藤 昌弘山根 千弘橋本 和弘岩田 惠美子畑 欣宏吉川 政敏浅見 孝志
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抄録

目的 セルロース複合麺と市販低カロリー麺類を用いて,麺の性状や調理法が食味評価におよぼす影響を官能検査や物性測定によって比較し,セルロース複合麺の特性を明らかにすることを目的とした。
方法 配合割合が異なるセルロース複合麺の加熱前と後の破断強度をレオロメーター(山電RE2-3305B)によりに測定した。また,セルロース麺と市販の豆腐麺およびコンニャク麺を用い,セルロース麺を基準試料として,評点法による識別検査(硬さ,歯切れ,弾力,のどごし,総合評価)と嗜好検査(色,硬さ,滑らかさ,後味,のどごし,総合)を行った。さらに,両者に市販の和風及び洋風調味料で味付けし,順位法により,色,光沢,硬さ,滑らかさ,味,総合評価の嗜好性について比較をした。
結果 調味前のセルロース麺と市販低カロリー麺を比較した嗜好検査では,コンニャク麺が硬さ,滑らかさ,のどごしで好まれた。豆腐麺との比較ではセルロース麺が硬さ,滑らかさ,後味で好まれた。その他の項目には差がなかった。和風,洋風調味料で味付けした麺の官能検査では,総合評価でセルロース麺は,豆腐麺と有意差はなく,コンニャク麺よりも好まれた。セルロース麺は無味無臭のため,調味前の官能検査では市販麺と比較して後味が好まれた。また,調味前も調味後も嗜好性で低い評価はなく,市販の低カロリー麺に劣らなかった。官能検査の結果から,調味することでより好まれる可能性があると考えられた。

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© 2017 一般社団法人 日本家政学会
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