トップアスリートは、集中力を高めてプレイを成功させるためにプレイの直前にある決まった動作(ルーティン動作)を付け加えている。本研究では、非アスリートにおいても、ルーティン動作を付加することにより、集中力が増して作業の精度が高まるか否かについて実験的に検討した。非アスリートの学生13人を対象とし、ルーティン動作に続けて、ダーツ、計算または記憶の作業を課した。ルーティン動作なしを対照実験とした。集中力評価のために、脳波を測定した。その結果、ルーティン動作により、ダーツと記憶作業中の集中力が増した。さらに、ルーティン動作により、ダーツ作業の精度が向上した。これらの結果から、非アスリートにおいても、ルーティン動作により集中力を高めて作業精度を向上できる可能性が示された。