日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
嚢胞部分が急速に増大した腸間膜原発類上皮型平滑筋肉腫の1例
蔀 寿樹赤坂 威一郎山口 隆将三戸 一朗久多良 徳彦遊佐 謙一郎斎藤 慎二猪股 正秋加藤 智恵子折居 正之鈴木 一幸佐々木 亮孝上杉 憲幸菅井 有中村 眞一
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2001 年 98 巻 10 号 p. 1179-1184

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抄録

症例は54歳男性主訴は左上腹部痛.入院時の造影CTで膵腹側に径約10cmの高吸収域と低吸収域の混在した腫瘤を認めた.第5病日には腫瘤は低吸収域の部分が急速に増大し嚢胞状に変化し,第45病日には嚢胞部分が更に増大し径約20cmとなった.手術を行い横行結腸間膜原発の類上皮型平滑筋肉腫と診断した.急速に増大する内部不均一,または嚢胞形成を有する腫瘤を見た場合には平滑筋肉腫を念頭に置く必要があると思われた.

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