日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
胆嚢動脈から栄養された肝細胞癌にchemolipiodolizationを施行し得た1例
野村 俊之村野 直子佐々木 有一泉屋 隆岩倉 研二松尾 隆広江川 泰人板橋 司栗栖 義賢勝 健一森田 眞照谷川 允彦
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2000 年 97 巻 12 号 p. 1492-1496

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抄録

症例は73歳,男性.肝細胞癌の診断で入院となった.血管造影で右肝動脈前区域枝は頻回の肝動脈塞栓術のため閉塞しており,肝細胞癌は胆嚢動脈より栄養されていた.胆嚢動脈末梢よりchemolipiodolizationを施行した.1′型胃癌を合併しており,幽門側広範囲胃切除術,肝前区域切除術および胆嚢摘出術が施行された.肝細胞癌の大部分は壊死していたが,胆嚢壊死の所見は認めなかった.

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