日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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水浸拘束ストレス潰瘍発生における血中及び胃組織中エンドセリンの検討
秋本 真寿美
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1992 年 89 巻 9 号 p. 1982-1989

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抄録

水浸拘束ストレス潰瘍ラットを作製し, 血中及び胃組織中の Endothelin (以下ET) 濃度を測定し, 胃粘膜血流量•Prostaglandins (以下PGs)•胃粘膜病変との関連性を検討した. 胃粘膜血流量は30分後より有意に低下し, 胃粘膜病変は1時間後より出現したPGE2は30分後に軽度上昇後, 低下した. PGI2は低下傾向を示したが, 有意差はなかつた. 血中ETは, 1時間後に上昇傾向を示し, 2時間後に有意に最高値となつた. 胃組織中ETは, 2時間後に著明に増加し, 有意に最高値となつた. 水浸拘束ストレス時に, 血中及び胃組織中の内因性ETが著明に増加することを確認した.

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