1978 年 75 巻 12 号 p. 1898-1910
Schild ラットにおける tetragastrin, histamine, 2 deoxy-D-glucose, insulin および acetylcholine 静注による刺激分泌はPGE1の追加静注で強く抑制された. ヒト基礎酸分泌はPGE1, PGE2 (0.04μg/kg-min) の連続静注で抑制されたが, pepsin 分泌は抑制されなかつた. メチレンブルー色素のラット胃内流出は tetragastrin 刺激で酸分泌と平行して増加するが, 色素流出はPGE1の投与で必ずしも抑制されなかつた. ラット血中 gastrinはPGE1の静注で増加するが, histamine 刺激による血中 gastrin 上昇はPGE1で抑制された.
以上, E型PGは直接胃壁細胞に作用して胃酸分泌を抑制していると考えられる.