騒音制御
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排水性舗装によるタイヤトレッド溝内の気柱共鳴の低減
小池 博藤川 達夫押野 康夫橘 秀樹
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2004 年 28 巻 5 号 p. 361-366

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抄録

自動車が高速で定常走行している際の走行騒音は, タイヤ/路面騒音が支配的であり, したがって, タイヤ/路面騒音の低減は道路交通騒音の低減にとって重要である。タイヤ/路面騒音は排水性舗装により顕著に低減されることがよく知られている。これは発生騒音自体の低減と路面の吸音効果の両方によるものと考えられている。本研究の目的は, タイヤのトレッド溝内で発生する気柱共鳴が排水性舗装によって低減されることを示すことである。2種類の路面, すなわち密粒アスファルトコンクリート舗装と排水性舗装において, 実走行状態におけるトレッド溝内の圧力変動を測定した。その結果, 気柱共鳴が排水性舗装によって明確に低減されることが観察された。さらに, トレッド溝内の気柱共鳴について詳細に調べるため, BEM を用いて気柱共鳴の発生周波数を計算した。その結果, 共鳴周波数の計算には, 接地端の形状が重要であることが示された。

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© 社団法人 日本騒音制御工学会
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