主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
減衰定数が粘弾性応答と同様に一定となる弾塑性応答スペクトルを提案している。提案する弾塑性1自由度質点系は骨格曲線を粘弾性系と同様に。1周期間に消費されるエネルギーと弾性要素に貯えられる最大ポテンシャルエネルギーとの比によって定義するもので,複数のバネとスライダーから構成されるIwanモデルを使用することで時刻歴での応答を求めることができる。弾塑性系の固有周期として最大応答時の等価周期をとると,弾塑性応答スペクトルは非線形系であるにもかかわらず,次の3点で粘弾性応答スペクトルと等価な応答を示す。すなわち,1サイクルでの散逸エネルギー,スペクトルの振幅と形状はほぼ等しく,入力する地震動の振幅の大小に対して線形に応答する。この等価性は,この弾塑性1自由質点系は入力振幅が大きな場合は長周期に,小さなときには短周期に応答するためで,強震時に建物固有周期が長周期化するという現象をうまく説明することができる。