ハーバード公衆衛生大学院修士課程におけるプログラムの実際を紹介し, わが国でも増加しつつある医療マネジメント教育プログラムへの示唆を考察した. 同プログラムは, 1) 複合的な視点によるアプローチ, 2) 体系的カリキュラム, 3) 地域とのネットワーク, により特徴づけられ, 特に大学や病院の地理的集積度の高さが教員確保やカリキュラム開発に大きく貢献している. 同プログラムをはじめ米国での先行事例は参考になる点が少なくない一方で, 医療マネジメント教育の対象領域や, 学問体系と実践との整合性などに課題を残している. わが国においても, 体系的な医療マネジメソト教育プログラムのさらなる開発が期待される.