2022 年 53 巻 1 号 p. 71-75
背景 : 本邦の専攻医に対する教育的な役割を期待する機運もあるが, 新専門医制度における専攻医の指導的役割は明確ではない. 目的 : 専門研修プログラム整備基準から, 専攻医の指導的役割に関する記述の有無及び内容を明らかにし, 現在の課題を考察することを目的とした. 方法 : 全19領域のプログラム整備基準内の指導に関わる文言を検索・判定し, 研究チームで課題を抽出した. 結果 : 17領域で指導的役割に関する記述が確認できた. ほぼ全てのプログラムで具体的な能力・修得方法に関する言及はなかった. 考察 : 専攻医に対する具体的な教育能力定義・修得方法は今後の課題である. 本邦でも若手指導医養成プログラム開発や展開が必要である.