医学教育
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山梨大学における肉眼解剖学実習でのTAシステムの試み
北見 欣一篠原 諭史武藤 容典竹田 扇
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2009 年 40 巻 1 号 p. 73-84

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抄録

近年カリキュラムの見直しにより肉眼解剖学実習の時間は削減され,解剖学教育を効率的に行う必要が生じてきている.また,教育負担が他の分野より多いにも関わらず解剖学講座の定員は他講座と同じであり,教員の負担は寧ろ増大している.今回,実習の学習効率の向上と学生の能力開発を目指し,3~6年生の学生からなるティーチングアシスタント(TA)を採用し,解剖学実習学習補助システム(TAシステム)を立ち上げた.
1)TAシステムを評価するために,2年生・TAを対象に実習中盤と終盤の2回にわたりアンケート調査を実施した.
2)1回目のアンケート結果を基に教官とTAが改善点を検討し,改善策を実施した.
3)TAには解剖実習の補助に加えて,解剖学に関係する調査研究課題を課した.
4) TAシステムは2年生・TAの双方から概ね好評であったが,正規カリキュラムとの関係から実習に参加可能なTAの数を一定に保てず不満が出るなど課題が残った.

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© 2009 日本医学教育学会
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