2021 年 34 巻 1 号 p. 104-107
経尿道的尿路結石砕石術 (TUL) 直後の尿管ステント留置の目的は自排石率の向上や, 水腎症および感染の予防とされるが, 一方でステント関連症状によりQOLを低下させ, 術後の鎮痛剤の使用量が増えるなどの欠点もある.
当院で2018年1月から2019年6月までに, 術後に尿管ステントを留置しないTUL (以後Stentless TULと呼ぶ) を行った21例を対象とし, その結果を検討した. 年齢中央値は67歳, 結石部位は R2 : 2例, U1 : 6例, U2 : 3例, U3 : 10例で, 結石長径中央値は8 mmだった. 手術時間中央値は27分, 全例でendoscopic stone freeを確認した. 重篤な合併症を来した症例はなかった. これらの結果から, Stentless TULは条件により可能であり, さらに適応を拡大すべきと考えられた.