1985 年 14 巻 2 号 p. 147-155
7種類のジニトロアニリン系除草剤 (trifluralin, benefin, dinitramine, prodiamine, penoxalin, nitralin, oryzalin) の主要芝生1年生雑草にたいする殺草スペクトラムを圃場試験とガラス室内試験により調べた。これらの除草剤はいずれも雑草発生前処理で大きな除草効果を発揮した。イネ科雑草のノビエ, メヒシバ, スズメノカタビラやスズメノテッポウには効果が大きかった。広葉雑草にたいする防除効果は除草剤により異なった。pendimethalinとdinitramineはキク科, アブラナ科, アカザ科, マメ科, ヒユ科, タデ科, ゴマノバグサ科およびナデシコ科の各雑草に大きな効果があった。これに次ぎ, nitralin, prodiamineおよびoryzalinが比較的多くの種類の雑草に有効であった。しかし, マメ科, キク科やアブラナ科, 雑草にはやや劣った。benefinとtrifluralinは供試した広葉雑草全般に効きにくかった。