総合病院精神医学
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原著
職場復帰したがん患者の心のケアとサポート
─インターネット調査より─
松田 彩子小林 未果松下 年子野口 海松島 英介
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2011 年 23 巻 4 号 p. 378-386

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抄録

目的:職場復帰したがん患者の職場での心のケアやサポートの実態を調査し,ニーズを明らかにすることを目的とした。方法:職場復帰して5年未満で60歳未満のがん患者827名を対象に,インターネット調査を実施した。調査内容は,主に職場復帰後の現状,職場に欲しい心のケアやサポートについて尋ねた。結果:職場からケアやサポートがあった人は22.5%,必要だったがなかった人は3.6%,なかったが必要もなかった人は66.6%であった。また,がんに罹る前と比較して,現在,仕事能力が十分回復したと答えた人は62.3%いたが,まだ十分回復していない人も35.1%いた。一方で,職場に欲しい心のケアやサポートには,経済的な支援,勤務時間や業務内容における負荷の軽減,健康相談にのってくれるような体制,専門家による精神面の支援があげられた。考察:職場だけでなく医療機関においても,心のケアやサポートをする必要性が考えられた。

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© 2011 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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