動物臨床医学
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原著 :
創傷治療における酸性水とポビドンヨードの消毒効果の比較
上地 正実岡田 茂峯岸 美波小笠原 俊実佐藤 久聡小山田 敏文高瀬 勝晤
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キーワード: 塩素濃度, 機能水, 創傷治癒
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2000 年 9 巻 1 号 p. 7-12

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抄録

酸性水の臨床応用における基礎的検討を行った。酸性水は、ボトルに空気が入らないように充填し、室温にて保存することによって塩素濃度の低下を防ぐことができた。酸性水は、40℃に加温した直後であればその性質にほとんど影響がない。酸性水の塩素濃度は、有機物によって低下する。緑膿菌の実験感染創に対して酸性水、ポビドンヨードならびに蒸溜水を用いて洗浄消毒した結果、各消毒法に差は認められなかった。また、創傷の治癒経過を観察したところ、蒸溜水洗浄は酸性水洗浄ならびにポビドンヨード洗浄に比較して治癒が早い傾向がみられた。

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© 2000 動物臨床医学会
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