日本化学療法学会雑誌
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新生児におけるcefozopranの薬物動態
坂田 宏
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2001 年 49 巻 9 号 p. 531-534

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抄録

対象は2000年1月から2001年3月までに子宮内感染が疑われ, cefozopran (CZOP) を投与した2ないし3日齢の新生児9名である。在胎週数は29週と4日から40週と3日, 出生体重1,356gから3,410gであった。CZOPはone shot静注で投与し, 投与量は19.6mg/kgから25.0mg/kgの範囲であった。成熟児3名の血中半減期の平均値は2.31時間, 静注後30分での血中濃度の平均値は45.8μg/mL, 低出生体重児3名の半減期の平均値は2.21時間, 静注後30分での濃度の平均値は59.7μg/mLであった。両者をあわせた半減期は2.26±0.43時間, 静注後30分での濃度は51.4±14.7μg/mLであった。腎障害を伴った3名の半減期はそれぞれ9.31, 16.64, 18.79時間で著明に延長していた。

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