日本化学療法学会雑誌
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マウスおよびラットにおけるpazufloxacin注射薬の体内動態
Ciprofloxacinおよびceftazidimeとの比較
山城 芳子大懸 直子高畑 正裕南 新三郎渡辺 泰雄成田 弘和
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キーワード: 体内動態
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1999 年 47 巻 Supplement1 号 p. 76-80

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抄録

マウスおよびラットにpazufloxacin mesilate (PZFX mesilate) 10mg/kg (pazufloxacin (PZFX) 換算) を静脈内投与したときの, PZFX血清中濃度, 尿中濃度, 尿中回収率ならびに組織内濃度を測定し, ciprofloxacin (CPFX) およびceftazidime (CAZ) と比較した。
1) PZFX mesilate投与5分後の血清中PZFX濃度は, マウスでは8.29μg/ml, ラットでは10.0μg/mlで, CAZより低く, CPFXより高かった。本剤の血清中半減期はマウス, ラット共にCPFXより短く, CAZより長かった。
2) マウスにおけるPZFX mesilate投与後24時間までのPZFX尿中排泄率は34.9%で, CPFX, CAZよりも低かった。
3) ラットにおけるPZFX mesilate投与後1時間までのPZFX尿中濃度ならびに尿中排泄率は, CAZより低く, CPFXより高かった.本薬投与後24時間までの尿中排泄率は82.6%で, CAZより低く, CPFXより高かった。
4) ラットにおける本薬の組織移行率はCAZより高く, CPFXより低かった。

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