CHEMOTHERAPY
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Ceftazidimeの安全性に関する研究 (IV)
成犬における亜急性毒性試験
松川 英彦佐藤 堅村上 氏廣永田 次雄榎本 真田村 穣
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1983 年 31 巻 Supplement3 号 p. 895-914

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抄録

Ceftazidime (CAZ, SN401) の静脈内投与による亜急性毒性を検討するため7ヵ月齢ビーグルにCAZの0.1, 0.3および1.0g/kgを1日1回, 35日間投与した。0.3および1.0g/kg投与群については投与終了後35日間の回復試験を行なった。
1. 一般症状では, 嘔吐, 流涎および軟便が主なものであった。
2. 血液学的検査では投与5週目に白血球数の有意の減少が1.0g/kg投与群の雄雌て認められ, また血清生化学的検査ではGOTの有意の減少が投与5週目に1.09/kg投与群の雄雌で認められたにすぎなかった。
3. 病理学的検索を含めた諸検査において上記以外にはCAZの投与によると考えられる毒性学的な変化は認められなかった。
4. 回復試験では, いずれの検査項目においても対照群と異なる所見はなく, 上記の嘔吐, 流涎, 軟便, 白血球数およびGOTの減少は消失した。
5. 最大無作用量は0.3g/kgと考えられた。

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