CHEMOTHERAPY
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Cefpiramide (SM-1652) に関する臨床的研究
青木 信樹関根 理薄田 芳丸湯浅 保子清水 武昭若林 伸人林 静一渡辺 京子
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1983 年 31 巻 Supplement1 号 p. 334-342

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抄録

腎・肝機能正常者, 腎機能障害者, 腎・肝機能障害者各1名に対し, それぞれCefpiramide (CPM, SM-1652) 1.5g 1日2回, 1g 1日2回, 1g 1日1回の治療中3日目に, 血中濃度と尿中回収率を測定した。血中濃度のpeakはone shot静注30分後であり, それぞれ205μg/ml 227μg/ml, 435μg/mlで, 肝機能障害例で高値を示し, 血中濃度の低下も極めて緩徐であった。尿中回収率は静注後8時間までで, 38.7%, 5.2%, 4.2%であった。
呼吸器感染症16例, 胆道感染症2例の計18例の感染症にCefpiramideを使用し, 著効1, 有効6, 無効8, 判定除外3の結果を得た。副作用としては臨床的には特に認めず, 検査成績で, GPT上昇1例, 好酸球増多2例がみられた。しかし, いずれも軽度で重篤なものは認めなかった。

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© 社団法人日本化学療法学会
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