デザイン学研究
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ドライバーの特性に配慮した地図型情報板のデザインの提案 : 迂回路情報を提供する地図型情報板のデザイン検討
内藤 正志内田 和宏八馬 智杉山 和雄
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2008 年 54 巻 5 号 p. 63-72

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抄録

本研究は地域ITSの活性化に関するものである。観光客を含むビジターは初めて訪れる地理に精通していない。交通支障が発生した際,彼らはよく知られた主要幹線道路を利用する傾向がある。この結果,整備された路線が少ない地方部では彼らによる深刻な交通問題が引き起こされ,周辺住民の生活に多大な影響を及ぼしている。我々は地方を対象とした迂回路情報を提供する地図型情報板のデザイン指標を検討した。具体的にはドライバーの情報取得の場面に着目した。調査の結果,ドライバーは幾つかのタイプに区別する事ができ,それぞれ異なる情報要素を重要視する事が分かった。さらに,直交表による実験計画法を用いて彼らの理解しやすい情報要素の表現方法を調査した。これにより,法的制約に配慮した地名の表記方法やルートマークの配置位置など,新たなデザイン指標が得られた。我々は得られた結果をまとめ,地方において有用な効果が得られる迂回路情報を提供する地図型情報板を提案する。

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© 2008 日本デザイン学会
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