日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
セッションID: D2-01
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BESO法による盲導犬用ハンドルの形態最適化
盲導犬とユーザーの快適な歩行の実現に関する研究(その6)
*井上 泰孝白髪 誠一赤井 愛田上 貴久美
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抄録

本研究は、盲導犬とユーザーの安全で快適な歩行を実現するために、歩行時の盲導犬とユーザーの負荷の定量化を行い、その負荷を低減するハーネス、盲導犬からの情報をより的確にユーザーに伝達するハーネスの開発を目的としている。本報では、前報の歩行実験においてバランスの良い負荷となるy字型ハンドルの形状に基づいて設計領域を設定しBESO法による形態最適化を行った結果を報告している。
 設計領域は、y字型ハンドルのメインアームおよびサブアームを外縁とし、盲導犬の背中の形状に沿うような3次元曲面を設定している。有限要素解析に用いる要素はシェル要素でBESO法による形態最適化によってシェルの厚みの増減により形状を変化させる。材料特性はプラスチック材料を想定しヤング係数E=2000N/mm2、ポアソン比0.3とした。解析条件は3次元曲面の設計領域に対して面外曲げが大きくなるため、参考文献に示される条件よりも小さな条件値を設定した。要素除去率ER=0.06%、最大要素再生率ARmax=0.12%、影響半径rmin=14.0mmである。
 解析の結果、コンプライアンスは安定的に収束し荷重を伝達可能な形態を得ることができた。

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