2009 年 14 巻 1 号 p. 46-49
展示物やその解説は、一度展示するのその改変が難しい。また、展示されることで、それが結論であるような錯覚を来館者に持たせてしまう。このような課題を補う道具として、国立歴史民俗博物館ではタッチパネルディスプレイでの展示を利用している。本作品はそのインタフェースのデザインである。そのデザインコンセプトは、タッチパネルに触ってもらうための「誘う」表現と、まだこれからコンテンツが増える可能性があると感じさせる「未完成感/期待感」である。開発は一部の展示室のリニュアルに合わせて行われ、試行評価実験を含めて1年以上の時間をかけている。今後の各展示室リニュアルも視野に入れた、テンプレートとしての役割もになっている。