日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
内視鏡的大腸ポリープ切除後に広範な皮下気腫を認めた1例
星野 伸晃平松 和洋加藤 岳人
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キーワード: 大腸内視鏡, 皮下気腫
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2012 年 32 巻 3 号 p. 691-694

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抄録

症例は60歳男性。2007年6月,他院で大腸ポリープ(横行結腸肝弯曲,直腸Ra)を内視鏡的に切除された。同日夜間に頸部握雪感と腹部膨満感が出現し消化管穿孔を疑われ,当院へ搬送された。CT検査で腹部から頸部に及ぶ広範な皮下気腫,後腹膜気腫,陰嚢気腫,腹腔内free airを認めた。医原性大腸穿孔と診断し緊急手術を施行した。視触診では穿孔部を確認できなかった。そこで,大腸内視鏡にてポリープ切除部を確認し,その後にその切除部を腹腔側から確認すると,横行結腸肝弯曲にpinhole状の穿孔部を確認できた。縫合閉鎖し大網で被覆した。術後経過は良好で術後20日に軽快退院した。内視鏡的大腸ポリープ切除後に広範な皮下気腫を認めることは非常にまれであるため,文献的考察を加えて報告する。

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© 2012 日本腹部救急医学会
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