糖尿病
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毎年の検診で見逃され, 増殖糖尿病網膜症を初発症状とした若年発症2型糖尿病の1例
五島 大祐岩瀬 正典取違 直子内薗 祐二川野 庸石橋 達朗飯田 三雄
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2002 年 45 巻 9 号 p. 659-663

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抄録

症例は23歳女性. 食後尿糖検査を含む毎年の検診で異常を指摘されたことがなかったが, 増殖糖尿病網膜症による硝子体出血を初発症状として, 2型糖尿病と診断された. 眼底には著明な新生血管を認め, 硝子体手術を施行された. 血管内皮増殖因子 (VEGF) などの血中濃度は正常であった. このような症例は非常にまれと考えられるが, 若年発症2型糖尿病患者の診療には発症時にすでに進行した網膜症が存在する可能性があることに注意すべきである.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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