環境と安全
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論説
大学の安全マネジメントの展開と課題
小松原 明哲
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2014 年 5 巻 3 号 p. 177-182

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抄録

大学における安全問題は往々にして理系の実験研究に矮小化され、かつテクニックの議論になりがちである。しかし、教育、研究、社会貢献という大学の使命を考えれば、安全は大学の存立基盤であり、学科、学部、施設を超えて求められることがらである。しかしながら構成員の大多数を占める学生は毎年入れ替わり、また教職員は多忙であり、大学の安全推進は容易ではない。その中で安全文化を確立していくには、学生に対しては安全教育、大学の経営管理側からは安全マネジメントというボトムアップとトップダウンの両面からのアプローチが必要だろう。そこで本稿では、大学における安全の考え方、及び、計画的な安全推進の手段としてのSMS(safety management system:安全マネジメントシステム)、そして学生に対する安全教育について検討する。また、学術の発展のために安全があるという前向きなメッセージの重要性を指摘する。

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© 2014 Academic Consociation of Environmental Safety and Waste Management,Japan
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