治療ガイドラインにおいて,進行舌がんに対する第1の治療法は手術である。術後の構語・嚥下機能を維持するためには,適切な切除と容量ある皮弁の移植,術後の喉頭下垂を防止することが重要である。これにより舌亜全摘以上の切除であっても喉頭温存が可能である。再発リスクの高い症例には,CDDPを用いた術後化学放射線療法が標準治療であるが,治療時の脱落例を減らすためには,毒性が軽く,3-Weekly CDDP+RT治療と同等の治療効果を示す治療法の開発が求められる。こうした観点から,JCOG1008試験が行われており,今後その結果が期待される。