エレクトロニクス実装学会誌
Online ISSN : 1884-121X
Print ISSN : 1343-9677
ISSN-L : 1343-9677
平成26年技術賞受賞講演
溶融はんだを使用したはんだバンプ形成技術の研究開発と実用化
青木 豊広鳥山 和重折井 靖光森 裕幸高口 彰名内 孝中村 秀樹高橋 誠一郎武川 純長谷川 公一
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 18 巻 6 号 p. 443-448

詳細
抄録

フリップチップ実装は,最も高密度化に適した実装技術である。そして,デバイスの高集積化に伴い,はんだバンプの微小化や端子ピッチの狭小化が進み,特に半導体チップが3次元に積層された3次元集積化デバイスやシリコンインターポーザーやガラスインターポーザー上に複数の半導体チップが並列に並ぶ2.5次元集積化デバイスでは,これまでとは比較にならないほどの微小化が要求されている。しかし,この微小化に対応できるバンプ形成技術や実装技術が確立されていないのが現状である。本稿は,バンプの微小化に柔軟に対応できる可能性を秘めた新しいはんだバンプ形成技術の実用化に向けた技術報告である。この工法は,溶融はんだインジェクション法によるバンプ形成技術であるため,はんだバンプの微小化に有利であり,はんだ組成の自由度は高い。しかし,高温下で作業を行う必要があるため,高温下で安定した性能を有する装置や高耐熱レジストマスク材料が必要不可欠となる。ここでは,実用化に向けて行ってきたさまざまな技術課題に対する取り組みや微小バンプ化に向けた評価状況を紹介する。

著者関連情報
© 2015 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
前の記事 次の記事
feedback
Top