中外製薬株式会社富士御殿場研究所創薬基盤技術研究部
2010 年 25 巻 4 号 p. 362-370
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近年,薬効ターゲットに対する高い親和性を目標として合成・選択されてきた医薬品候補化合物の多くは難溶解性であり,経口投与後の吸収率低下が問題となっている.経口吸収性を改善するために,難溶解性薬物の溶解性,吸収性を評価し,探索研究・開発研究を適切に方向づける方法論の開発が課題である.本稿では,in silicoでのシミュレーション技術を用いた難溶解性薬物のヒト経口吸収率を定量的に予測する方法論を紹介し,それに基づく経口吸収改善戦略について概説する.